住宅展示場でハウスメーカーから紹介された、ファイナンシャルプランナー(以下、FPと表記)。相談の場で、個人情報をたくさん聞かれるみたいだけど、信用していいの?
わたしもFPとして住宅展示場にいましたし、かつては、ハウスメーカー社員でした。この記事で、とくに重要だと思うポイントを解説していきますね。

FPのアドバイスを実例で紹介しています。きっと、不安が解消されますよ。
「ハウスメーカーから紹介されたFPに、どう対応すればいいのか」 その具体的な方法がわかります。
住宅展示場のFPは信用できるのか?
結論! 住宅展示場のFPは「信用できます」。なぜなら、もし悪いことをするようなFPを紹介したら、ハウスメーカーの損失になるからです。
いわば、ハウスメーカーお墨付きのFP。それなら、ハウスメーカーに「紹介した責任がある」とも言えますよね。そのFPが問題を起こしてクレームにでもなれば、商談の雰囲気は最悪。そのハウスメーカーを購入してもらえなくなるかもしれません。
実際、ハウスメーカーは多数のFPと付き合いがあります。そのなかから選んだFPなわけで、信用できない人物が出てくる可能性は低いでしょう。



悪いことはしなくても、家を買うように誘導されるんじゃない?
その気持ちは理解できますが、安心して大丈夫ですよ。誘導しようとしても、できないんです。
たとえば、こんなイメージかもしれませんね。



収入からすると、このハウスメーカーの購入は難しいなぁ。



よし!なんとか買わせたいから、家計収支の計算をごまかしちゃえ。
この「計算をごまかす」っていうのが無理難題。FPはライフプランと呼ばれる資料を使って、アドバイスするのが一般的なのですが、もちろん手計算じゃありません。いろんな種類があるものの、どれも自動計算アプリです。
わたしが使っているアプリだと、こんな感じ。これが、基本となるキャッシュフロー表で、1年ごとに40年分の数値が表示されます。


次に、金融資産残高の推移予想です。これで家計が破綻しないか判断できますよ。


この例では、世帯主が66歳で家計が破綻します。FP相談の「あるある」ですね。身の丈に合わないハウスメーカーを選ぶと、こうなります。
計算は、ごまかせない。もちろん、収入や購入予算をインチキすることもできません。入力項目もすべて、1冊のライフプランとしてお渡しするからです。
納得できたでしょうか? ムリに誘導することなんて、できません。だから信用していいんです。
なぜ住宅展示場でFPが出てくるのか?
そもそも、建築の専門家でもないFPが、なぜ住宅展示場にいるのでしょうか? 漠然と想像できていると思いますが、理由を明確に知ることで、FPとの付き合い方が見えてきますよ。
住宅購入で失敗しないために、FPが果たす役割
住宅を購入する段階になると、多くの方が不安になります。



これから子どもたちにお金がかかるのに、住宅ローンを払っていけるかしら?



収入がずっと右肩上がりならいいけど、会社が業績不振になったり、じぶんが大病したら、収入が減るかもしれないな。。
その多くはお金の不安。当然ですよね、数千万円の買い物ですから。
こういった不安を解決するために呼ばれるのがFPなわけですが、相談の経験がある人は少ないでしょう。ここでは、現場で行われている実例を簡単にご紹介しますね。
先ほど例に挙げた、66歳で破綻する相談者のケースを見てください。いったい、どうやって解決していくのか?
・ハウスメーカーの見積は 4,500万円
・エアコンは電気量販店にも見積を依頼して値下げ交渉
・アンテナは、施工費込みで専門業者から見積を取って値下げ交渉
・ハウスメーカーで選べるオプションを見直し、妥協できるところはグレードダウン
・外構をハウスメーカーに発注するのはやめて、ご主人が日曜大工で手掛けることに
・結果、トータル500万円の削減に成功
・ライフプランで必要な保障額を算出
・公的保障で大部分をカバーできることを確認
・生命保険を見直して、保障額をダウン
・リスク細分型やネット専用保険を活用
・結果、年30万円の保険料を15万円まで削減することに成功
・STEP2で節約できた資金を、毎月の住宅ローン返済に充当してシミュレーション
・35年の返済期間を25年に変更しても、将来の預貯金に余裕があることを確認
・結果、住宅ローンの利息を100万円ほど削減することに成功
さぁ、家計の破綻は回避できたでしょうか? 改善後のキャッシュフロー表をご覧ください。


そして、改善された金融資産残高の推移予想です。


見事に破綻の危機から脱しました! 住宅購入費用を抑制したおかげで、子どもの教育費が急激に増える前に約1,800万円の貯金ができます。
これが功を奏して、貯金を取り崩しながらでも、無事に子どもが大学を卒業。そして、ご主人の収入が減少する60歳を目前にして、住宅ローンの返済が終わる予定です。
とはいえ、このままでは老後の金融資産が100万円程度と心細い状態。そこで、少額からローリスクの長期分散積立投資を始めるつもりです。まだまだ、定年まで20年以上あります。銘柄まで具体的にレクチャーした、長期分散積立投資を実践すれば、老後も安心して暮らせるレベルの金融資産を維持できるでしょう。
こんなふうにして、住宅展示場に来たお客さまの不安を解消するのがFPの役割です。もし機会があれば、あなたも体験してみてくださいね。



わたしもライフプランをお作りしてます。ご興味のある方はこちらからどうぞ。「内田FPコンサルティング株式会社」の公式サイト(33,000円で1年間 何度でもご相談OK)
なお、住友林業の紹介制度(紹介割引)を当サイト経由でご利用いただくと、ライフプラン(33,000円相当)を無料で作成! そのほかにも お得な特典をゲットできますよ。
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ハウスメーカーにもメリットがある



FPが出てこないハウスメーカーもあるわ。なぜかしら?
ハウスメーカーにも、いろんな考え方があります。
A社:お客さまが安心して購入できるよう、できることは何でもしたい
B社:商談をどんどん進めて、成約までの期間を短縮したい
C社:社内でライフプランアプリを共有し、営業マンがキャッシュフローを説明している
この3社なら、FPが出てくるのはA社でしょう。
FP相談には、それなりの時間が必要になるため、B社の意向には合いません。営業マンの仕事として、将来のキャッシュフローまで担当させる方針のC社も同様です。



FPを呼んだら、お金もかかるわよね?
いえ、それは違います。ハウスメーカーがFPに報酬を払っているケースは稀でしょう。ほとんどのFPは「タダ働き」なんです。その理由は、このあとの章で詳しく書きますね。
ハウスメーカーは民間企業ですから、お客さまの役に立ちながら 利益も出さなきゃいけません。メリットがあると判断すれば、FPを呼ぶわけです。
【メリット】
・家計の見直しや、適切な住宅ローンの選択で、購入できる予算が大きくなる
・FP相談という付加価値があることで、他社より商談の機会を増やせる
【デメリット】
・見積のコストダウンをアドバイスされてると、成約金額が下がる
・提携ローンや、系列代理店の火災保険とは違う商品を提案されてたら、利益が減る
これは、住宅を購入する あなたの利益とも密接に関わるポイントです。損をしたくない人は、よく頭に入れておきましょう。
それにしても、気になるハウスメーカーを何社も訪問し、営業マンと何時間も打合せをするのは大変ですよね。いくら「いい家を建てるため」といっても、疲れ果ててしまいます。
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FPが作るライフプランは、ここに注意
ここまで読むと、「ライフプラン作ってもらおうかな?」という人が出てくるかもしれません。そこで、ライフプランの注意点を、いくつか解説したいと思います。
生活費はとことん時間をかけて、綿密に算出する
ライフプランは、家計簿に時系列を加えたものです。家計簿をつけている人は分かると思いますが、月末の時点で黒字か赤字か、いくら貯金できたか、を記録しますよね。これは「月末」というタイミングでシャッターを押した写真にたとえられます。
いっぽう、「年末」にシャッターを押した写真を、時系列に沿って40枚並べたのがライフプランです。このとき、家族の年齢などが変化の要素になるのですが、生活費はほとんど変化しません。物価上昇率や、子どもの独立を加味する程度なんです。



家計簿つけてないから、生活費なんてザクっとでいいでしょ。
ダメです! 生活費を適当に見積もってしまうと、かなり現実離れした結果が出ますよ。なにしろ、実際とは違う生活費が12か月×40年も繰り返されるんですから。ふだんから、どんぶり勘定で生活している人は、とくに気をつけましょう。
食費・光熱費・交通費・交際費・被服費・雑費など、綿密に算出する作業は、正直 面倒くさい。でも絶対に手を抜いてはいけません。油断すると、ライフプランの信憑性がガタ落ちになります。
収入の変化を楽観的に考えない
みなさん、生活費と比べると、収入は1円単位でバッチリ教えてくださいます。サラリーマンなら源泉徴収票がありますからね。ですから、直近の収入に誤差が発生することはありません。
ライフプランアプリでは、勤め先の業種や規模によって、年齢による平均的な収入変化を加えるのが一般的です。しかし、これだけで満足してしまうと、あとで痛い目に遭う可能性があるんです。



会社にいれば、給料って上がっていくものでしょ?
たしかに、年功序列の会社もありますが、そうでない会社も増えてきました。勤め先の給与規定などを確認してみることをお勧めします。併せて、退職金規定や死亡弔慰金規程もチェックして、ライフプランに反映させましょう。
もうひとつ、考えることがあります。あなたは、その会社に定年までいるつもりですか? 新型コロナウイルスやウクライナ侵攻など、変化の激しい時代です。会社の業績が悪化してリストラされることも想定できますし、会社の倒産さえ、あり得ないことではないでしょう。
・将来のキャリアプランについて、じっくり考える
・転職を考えているなら、年収の相場などを調べてみる
・あまり悲観的になる必要はないが、楽観的過ぎるプランは、あとで家族を苦しめる
忙しい毎日を過ごしていると、こういうことは、なかなか考えませんよね。ライフプランの作成が、いい機会だと捉えてみてはいかがでしょうか?


死亡だけでなく、病気やケガで仕事ができなくなることも想定する
わたしが使うライフプランアプリでは、世帯主の死亡時を想定したキャッシュフローが作成されます。あまり考えたくないことですが、住宅購入という大きな決断の前には、必ず検討しておきましょう。
気を悪くしないでほしいのですが、世帯主が死亡すると、キャッシュフローが改善されるケースが多いんです。世帯主の生活費がいらなくなるし、生命保険から保険金が払われる。生命保険に入ってなくても、公的保障から遺族年金が支給されます。
団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンの返済まで免除されるので、「なんだ、心配いらないね。」みたいな話で終わっちゃう。これでは、いけません。
日本に住んでいれば、事故や発作でも救急車がすぐ駆けつけますし、医療だって日進月歩です。それはもちろん嬉しいこと。では、命はとりとめたものの、後遺症で仕事ができない状態になったら、どうでしょう?
たとえば、脳梗塞でマヒが残ったら、いまの収入は維持できるでしょうか? 収入の減少だけでなく、治療やリハビリの費用が重くのしかかることも想定されます。



そんなことまで考えてたら、家なんて買えないよ~
よく言われます(笑) でも、家を買ったら、あと戻りはできない。すべてがうまくいく前提で作られたライフプランほど、恐ろしいものはありません。悲観的な局面での対処方法を確認しておけば、あとは人生に没頭するだけですよ。


FPの名刺を見たら〇〇生命の人だった
さきほど、FPはタダ働きだと書きました。来場者が相談料を払うケースは稀でしょうし、ハウスメーカーから報酬を受け取れているFPは少ないです。では、ボランティアとしてアドバイスしているのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。おおむね、住宅展示場でFP相談を請け負っているのは、生命保険会社の直販社員か、生保代理店の募集人。いずれも、生命保険の販売による手数料で生活している人たちです。
FP相談から保険の勧誘につなげる
知らない人から、おもむろに「生命保険に入ってくれない?」って言われたらドン引きですよね。ですから、生命保険を売る人は「知ってる人」を増やすと、仕事がしやすくなります。
ハウスメーカーと提携すれば、FPとしてお客さまに紹介されるので「保険屋さん」のイメージはありません。名刺を見れば「〇〇生命の人」なのですが、保険を売られる警戒感は和らぐでしょう。



でも、保険を売るのが商売なんでしょ?
それは間違いありません。FP相談だけで終わったら、ほんとうにタダ働きです。しかし、ハウスメーカーの紹介ということもあって、強引な保険勧誘はできないはず。そんなことをしてクレームにでもなれば、提携を解消されてしまいます。
保険に入るつもりがなければ、キッパリ断る。これでOK。もちろん、いい提案だったら、保険に入ってあげてください。住宅購入のアドバイスが無料で受けられて、ついでに、いい保険に入れるなら一石二鳥です。
住宅購入と保険見直しの関係性
生命保険は、ライフステージが変わるタイミングで、見直すのが効果的です。
人生には変化の節目があります。就職、 結婚、出産、住宅購入、子育て、子どもの独立、定年などのことですね。この節目で区切られた、それぞれの段階のことをライフステージと呼びます。ライフステージが移行すると、家計の状況や家族構成が変わります。



家を買うときは、保険も見直したほうがいいのね!
そのとおり。賃貸暮らしで世帯主が死亡した場合、遺族は家賃を払い続けなければなりません。いっぽう、持ち家で団体信用生命保険に加入していれば、世帯主死亡時には住宅ローン債務が無くなります。
つまり、住宅購入時には世帯主が加入していた生命保険(死亡保障)の保険金額を減らせる可能性が高いわけです。生命保険の掛け過ぎは、めちゃくちゃ もったいない! 必ず見直してください。保険料は毎月払う固定支出ですから、節約効果は絶大ですよ。
保険提案の良し悪しを判断する方法



提案された保険でいいのか、知識がないから不安ね。
なるほど。それでは、保険の良し悪しを判断する方法を、サクッと解説しましょう。
FPから定期保険(死亡保障)を提案されたとします。条件は次のとおり。
・被保険者:30歳、男性
・保険期間:10年
・月保険料:1,000円
・保険会社:A生命
定期保険の保障内容はシンプルなので、「保険料が安いほうがいい」という方が多いですね。そこで、A生命の保険料水準を他社と比べてみましょう。
Webサイトで試算から申込までOKで、保険料も低廉なSBI生命をチェック。つぎのURLをクリックすると、定期保険のトップページが開きます。
https://www.sbilife.co.jp/products/term-click/
実際の画面がこちら。(下の画像は2023年7月現在)


画面中段の「保険料の10秒お見積り・お申込」をクリック。
保険料お見積りページへ遷移します。


最上段の「保険金額」をプルダウンから1,000万円を選択。
つぎの段「保険期間」をプルダウンから10年を選択。
すると、月額保険料(青枠)が表示されます。このプランだと、990円でした。(保険料は変更になる可能性がありますので、じぶんで必ず確認してください)
調べた結果をもとに、簡単な比較表を作ってみます。
A生命 | SBI生命 | |
保険金額 | 1,000万円 | 1,000万円 |
保険期間 | 10年 | 10年 |
月保険料 | 1,000円 | 990円 |
保障内容 | 死亡・高度障害 | 死亡・高度障害 |
申込手続 | 対面 | ネット完結 |
保険料はA社が1,000円、SBI生命が990円ですから、ほぼ同水準。
ネット手続きに慣れている人なら、Webで申込まで完結するSBI生命を選んでもいいですね。いっぽう、ネットに不慣れなら、FPから加入できるA生命のほうが無難だと思います。
定期保険はシンプルなので、かんたんに比較できました。でも、ちょっと複雑になると、比較が難しいかもしれません。
収入保障保険はネット試算できる会社が少ないですし、医療保険は保障内容が複雑です。
そんなときは、無料の保険相談サービスを使ってみるといいですよ。Googleで「保険 比較」などと検索すれば、たくさん候補が表示されます。
上位表示された価格.comでも、無料の保険相談サービスを提供中。これが、Webサイトの画面です。


保険の専門家が、ネットや電話でアドバイスしてくれたり、希望があれば自宅まで来てくれますよ。
こういったサービスはたくさんありますから、好みに合ったものを選んでくださいね。
なお、住友林業の紹介制度(紹介割引)を当サイト経由でご利用いただくと、保険を含むFP相談(33,000円相当)が無料に! そのほかにも お得な特典をゲットできますよ。
\ 33,000円相当のFP相談を無料で使おう /
特典の詳しい内容は以下の記事をご覧ください。


まとめ:信用できるFPの知恵を無料で借りる
住宅展示場のFPは信用しても大丈夫。せっかく、無料でアドバイスをもらえる機会です。住宅購入で失敗しないために、FPの知識を最大限に活用しちゃいましょう。
最後にもういちど、ポイントをまとめますね。
・住宅展示場のFPは信用できるが、〇〇生命の人が多い
・FPが作るライフプランで、住宅を購入後のキャッシュフローを俯瞰する
・FPから保険を提案されたら、他社と比較する。興味がなければ、きっぱりと断る
「家を買ってよかった」そんな気持ちで、穏やかな生活を送れますように。



理想の生活を実現するマイホームの夢。応援しています!

